橋のない川

橋のない川
愛を知り、人は光を放ちはじめる。

1992
132分

製作:ガレリア・西友
監督:東 陽一
原作:住井 すゑ
製作総指揮:川口 正志、高丘 季昭
製作:山上 徹二郎、山口 一信
脚本:東 陽一、金 秀

住井 すゑの大ベストセラーを映画化

原作は住井 すゑがライフワークとする『橋のない川』。美しい奈良の四季の風景のなかで、明治から大正時代を、人間の尊厳をかけて激しく生きぬいた人々の生活を描く。

“人としての誇り”に生きる鮮やかな青春群像

鋭い感受性に恵まれた幼い兄弟。二人をたくましく育て上げる女たちのやさしさと強さ。その家族を中心に、みずみずしい恋、深い友情、そして差別にあらがって敢然と戦う青春群像が、あざやかな映像に織り上げる。

“みずから輝きはじめる”美しさ

「ここには、差別のなかでかえってういういしい感受性をみがき、自分の内部の温度を上げて自ら<発光体のように光りはじめる人々>が、情感ゆたかに描かれています。私が描きたかったのは、まさにこの美しさにほかなりません。」(東 陽一/監督)

日本人の魂の叙事詩

主演は大谷 直子、中村 玉緒、高橋 悦史、杉本 哲太など重厚な演技陣。撮影は『つぐみ』の川上皓市、美術は90年度の数々の美術賞をさらった内藤昭など、ベストスタッフ。日本映画の最高水準を示し、同時に社会的な意義を持つ「日本人の魂の叙事詩」が誕生した。