
南の海に生きる漁人(すなどりびと)と、
巨大なカジキとの格闘を描く
1990
101分
製作:シグロ
監督:ジャン・ユンカーマン
企画・製作:山上 徹二郎
演出:ジャン・ユンカーマン
撮影:清水 良雄
録音:本間 喜美雄、滝澤 修
編集:市原 啓子
音楽:小室 等
昔ながらの海人(うみんちゅ)がここにはいる
与那国島──日本列島の南の入口に位置し、海上120キロの先に台湾が望める。東シナ海と太平洋に面し、激しい嵐が直撃することもあれば、一変して穏やかな鏡の海となることもある。この映画は、与那国で今もサバニを操りカジキを追う82才の漁師、糸数 繁さんと島の人々の記録の物語である。
製作に丸2年を費やした長編記録映画
プロデューサー山上 徹二郎は、与那国の漁師のことを聞いた時から数年間、構想を温め続けた。ヘミングウェイ「老人と海」の世界が、地球の反対側のこの国にある──。孤独な漁師の物語だけでなく、荒々しい自然の美しさ、ゆったりと漂う島の時間、すべてがぴたりと重なったのだ。そして製作2年、この国の「老人と海」が完成した。
監督にジャン・ユンカーマン
監督に、1988年アカデミー賞にノミネートされたアメリカ人のジャン・ユンカーマンを起用。フィクションのもつドラマ性と、ドキュメンタリーの中にしかない人間性の両方の世界を切り拓いたこの映画は、真に国際的な作品に仕上がっている。