蝶の眠り

蝶の眠り
あなたが大切な人に残したい“記憶”は何ですか?
女性小説家が選んだ人生最終章は美しいラストストーリー

監督・原案・脚本:チョン・ジェウン
企画:山上 徹二郎、坂本 敏明、イ・ウンギョン
プロデューサー:山上 徹二郎、イ・ウンギョン、山口 幸彦
音楽監督:新垣 隆
エンディング・テーマ曲:「朝焼けの中で」作詞・作曲・唄:根津 まなみ
出演:中山 美穂、キム・ジェウク、石橋 杏奈、勝村 政信、菅田 俊、眞島 秀和、澁谷 麻美、永瀬 正敏 ほか

製作:山上 徹二郎、坂本 敏明、イ・ウンギョン
制作プロダクション:シグロ
配給:KADOKAWA
宣伝:樂舎

©2017 SIGLO, KING RECORDS, ZOA FILMS

イントロダクション

女性小説家の心打たれる人生最終章

高齢化社会にあって、アルツハイマー病や認知症といった病気と、どう向き合って人生の最後を終えるのか。これはいま多くの人たちが直面する人生の課題だ。自らの余命を知る女性小説家が、 最後に自分の尊厳を守り、 残る人たちに美しい記憶を残そうと静かに行動した人生最終章。50代前半で、まだ美しさを保つ主人公涼子は、華やかな日常の裏で、次第に自分をコントロール できなくなっていく恐怖と、一人で死に立ち向かう寂しさを抱えていた。 しかし、作家を目指す一人の青年チャネとの出会いにより、自分が何をなすべきかを心に決める。互いの気持ちを量りながらも、2人の思いはすれ違っていく。年の差を超えた究極の愛がテーマの本作は、恋愛を凌ぐ人間愛を考えさせるストーリーでもある。

作品紹介

透き通るような美しさの中山美穂が文学的世界へ誘う

主役の中山 美穂は、自身の年齢より年上の女性小説家の役を見事にこなした。ラストシーンの遺伝性アルツハイマー患者の無垢で透き通るような表情は見る者の心を揺さぶる。韓国人留学生役にはキム・ジェウクが熱演。彼の純朴な表情と流暢な日本語が物語を引き立たせている。チョン・ジェウンは韓国屈指の女性監督で、本作では作家を主役に配し、彼女の住む家や書斎へのこだわり、日本文学をリスペクトした劇中劇など、斬新な表現方法で監督ならではの才能とセンスを印象付けている。また、初の劇映画音楽に取り組んだ新垣隆の叙情的な音楽、きめ細かく臨場感あふれる撮影が作品を一層儚く美しい“愛の記憶の物語”へと昇華させている。